異業種転職をいざ始めようと思っても、どこから手をつければ良いか悩みますよね。
とくに転職したいという気持ち・やりたいことはあっても、何の業界・市場に転職するかは経験していないことも多く決めづらいというもの…。
そこで今回は、異業種転職の方向性を決める「市場」の分析方法を紹介します。
これから「異業種へ転職してみたい!」「今の仕事が飽きたので新しい分野に移りたい…」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
異業種転職で必要な市場分析とは?
市場分析の目的は、大きく分けて2つ。
・「成長していける・伸び代を秘めている分野か?」といった将来的な産業の成長・発展の予測のため。
・「転職で現在の年収をどこまで上げられるか?」といった将来的に得られる収入相場の理解のため。
いずれも現在の市場における、業務の需要と供給のバランスを知る目的で行います。
というのも前提として、自分の報酬(年収)は「市場を発展させ、経済に貢献し、会社へもたらした売上・利益」から「会社や国に納めるお金を差し引いた金額」で残った金額を従業員と分配することで成り立つからです。
したがって「長期的に私生活と仕事をコスパ良く両立していきたい」と考えるならば、常に市場の状況を読み続ける必要があります。
異業種転職の市場分析のやり方を解説
市場を作る要因は様々ありますが、主に見るべきは市場の「分野・大きさ」「成長速度」「将来性」です。
そこで上記3点に絞った分析方法をご紹介します。
新興分野と既成分野の違いについて〜市場の今を知ろう!〜
市場の種類は大きく分けて2つあり、それぞれ下記のように定義します。
・技術分野や経済に活かしていく方法が確立されきれておらず、未だ発展途上な市場を「新興分野」
・市場の中でも古く過去から受け継がれてきた市場を「既成分野」
それぞれの分野の違いは、以下の通り。
新興分野 | 既成分野 | |
---|---|---|
現在の市場の大きさ | △ | ◎ |
市場としての将来性 | ◯ | ◯ |
市場の成長速度 | ◎ | ◯ |
年収の上げやすさ | △ | ◯ |
キャリアの上げやすさ | ◯ | △ |
キャリアの希少性 | ◎ | ◯ |
仕事における自由度 | ◎ | △ |
市場自体が未成熟で未知の新興分野の場合、異業種への転職・年収の爆発的な上昇は難しい一方、専門家が少ないことからキャリアの希少性を武器に先駆者としてのポジションを確立しやすい傾向にあります。
対して既成分野の場合、市場自体が成熟していることもあり、キャリアとして希少性を出すなら「◯◯業界の◯◯の人」といったように「業種」と「職種」両方を掛け合わせてキャリアを積む必要があります。
一方で、キャリアの専門性を追求できれば、異業種への転職や年収アップも夢ではありません。
年収を上げやすい市場の見分け方
以下の条件を満たしている数が多い市場ほど年収は上げやすいです。
・専門としている市場の規模が大きい
・専門としている市場の規模は年々成長を続けている
上記で共通している点として、現在または将来的な「市場規模」が大きいことが挙げられ、規模の大きい市場を追い続けるのが収入アップの近道となります。
伸びる市場・衰退する市場の特徴
以下の条件を満たしている数が多い市場ほど伸びやすく、逆に条件を満たしていない数が多い市場ほど衰退しやすいです。
・利用に場所を限定しない分野
・日常生活を送る中でないと不便な分野
・AIやロボットに代替されづらく、人間でないとこなすのが難しい分野
※ちなみに、伸びている市場と衰退傾向にある市場について、まとめて知りたいという方は、東洋経済新報社様が毎年出版している「「会社四季報」業界地図」という本が参考になるので、ぜひ活用しましょう。
転職の目的に合わせた市場選びをしよう
短期間でがっつりキャリアを伸ばしたいなら新興分野、長期間でコツコツとキャリアを作っていきたいなら既成分野を中心に探していくのがオススメです。
とはいえ、転職できる回数は人生でそう多くありません。
自分の目的が達成できる市場を選び取って、後悔のない転職を目指しましょう。
おわりに
今回は「異業種転職を成功させる市場分析のやり方」について解説しました。
どういう業界・市場に転職しようかも決まっていないという場合は、ぜひ参考にしてみてください。