転職活動は、自分の叶えたいことを達成するために行うもの。
とはいえ、仕事のことを知らなければ、自分のやりたいこととそもそもマッチしているかどうかは分かりません。
そこで、事前準備に欠かせないものの一つに業界研究があります。
とはいえ、自分一人で調べていては時間がかかってしまうというもの。
そこで、今回は運輸業界をテーマに「業界の全体像と仕事内容」について解説します。
運輸業界ってどういう仕事があるのか、正直気になっているという方は、ぜひ参考にしてみてください。
運輸業界の業界構造について
構造としては、以下の通り。
▼役割の概要
・依頼者が欲しい物資を生産する「生産者」
・物資を空路を伝って輸送する「空運」
・物資を海路を伝って輸送する「海運」
・物資を陸路を伝って輸送する「陸運」
・物資を列車で輸送する「鉄道」
・物資の輸送を管理する「倉庫」
運輸業界が抱える課題とは?
現状抱えている課題としては、大きく分けて3つ。
- 燃料価格の高騰
- 長時間労働の是正
- オンラインショップの荷物の急増
1.燃料価格の高騰
2022年に起こったウクライナ侵攻によって、西側諸国が行った経済制裁が原因でロシアから原油が輸出できなくなったため原油価格が高騰しました。
というのも、ロシアの原油生産量は世界全体で見たとき約1割を占めていたこともあって、自国での生産をせずに、エネルギーの調達を輸入に頼っていたところは大打撃。
それだけでなく以前まで使えていた航路が使えなくなったりで、燃料の調達が困難になると同時に消費量も増加しました。
2.長時間労働の是正
他の業界同様、ドライバーや荷物を運ぶ人材の人手不足や時間外労働の上限規制が適用されないこともあって、長時間労働が常態化していました。
ただ2024年4月より、働き方改革の一環として労働基準法が改正。残業時間の上限が制定されたことで、長時間労働への対策が行われました。
実際、厚生労働省の働き方改革特設サイトによると、年720時間以内・複数月平均80時間以内・月100時間未満いずれかに違反した場合、事業者は罰則(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科される恐れがあるとのこと。
なので、今後の運輸事業者による長時間労働への対策が注目されています。
3.オンラインショップの荷物の急増
2019年12月初旬に突如として発生した新型コロナウイルスにより、世界的にオフラインでの購入需要が一気に減少。それに伴い、ネットを介してオンラインショップの需要が急速に高まりました。
これにより、急増したオンラインショッピングに対応するため、荷物の運搬量が大きく増加。既存のシステムだけでは対応できない量にまで膨張したことで、ITによるDX化を猛スピードで求められることとなりました。
実際、国土交通省が公表した「令和4年度 宅配便・メール便取扱実績について」という報道資料によると、令和4年度の宅配便取扱個数は、50億588万個で、前年度と比較して5265万個・約1.1%の増加となったとのこと。
こういった背景もあって、IT化や仕組み整備が急速に進められている現状です。
運輸業界で働く方ってどんな人?運輸業関係の職種3選
では実際どういう仕事が運輸業界ではあるのでしょうか。今回は、運輸業関係の仕事を3つご紹介します。
1.ドライバー
タクシー・バス・トラックなどで荷物を依頼者のところまで運搬する仕事のこと。
具体的には、荷物の集荷・荷積み・荷下ろし・配送・配達・梱包に伝票作成まで。
荷物自体の回収から送り先への運搬まで一貫して行います。
これによって、消費者は、遠隔地へも物資を届けることができ、現地じゃ手に入らない素材を手に入れることができます。
2.整備士
トラックや重機械など、ドライバーが事故に遭わないよう車両の点検から整備まで行う仕事のこと。
具体的には、車両内部の状態からエンジン・サスペンション・トランスミッションの部品など。日常的に決められた部分の確認を主に、ドライバーの安全に考慮して、事故の原因となるところを点検・整備します。
3.ディスパッチャー
航空会社で働く航空機の運航管理者のこと。
具体的には、天気や運行状況に合わせて、飛行機に積む燃料や経路などフライトプランを作成したり、飛行機が離陸後は問題なく運航できているかパイロットへリアルタイムで情報提供を行うなど。
飛行機に搭乗する方々が、目的地に無事到着できるよう、安全な空の旅を提供します。
おわりに
今回は「運輸業界に関する業界の全体像と仕事内容」について解説しました。
もし運輸業界に関心を持った方は、ぜひ求人へ応募してみてください。