転職活動は、自分の叶えたいことを達成するために行うもの。
とはいえ、仕事のことを知らなければ、自分のやりたいこととそもそもマッチしているかどうかは分かりません。
そこで、事前準備に欠かせないものの一つに業界研究があります。
とはいえ、自分一人で調べていては時間がかかってしまうというもの。
そこで、今回は採石・砂利採取業界をテーマに「業界の全体像と仕事内容」について解説します。
採石・砂利採取業界ってどういう仕事があるのか、正直気になっているという方は、ぜひ参考にしてみてください。
採石・砂利採取業界の業界構造について
構造としては、以下の通り。
▼役割の概要
・採石場で重機や火薬を用いて原石を回収・破砕選別する「採石業者」
・回収した砕石から砂・セメント・水を使って生コンクリートを製造する「生コン工場」
・高速道路やトンネルなど現場で工事をしている「工事業者」
実際の仕事の流れについては、一般社団法人日本砕石協会が運営しているsaiseki channelチャンネルの動画で紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。
採石・砂利採取業界が抱える課題とは?
現状抱えている課題としては、大きく分けて2つ。
- 採石業者の減少
- 生産コストの上昇
1.採石業者の減少
現場系の仕事は、肉体的にも負荷がかかり、業務も決して一筋縄ではいかないというイメージから敬遠されがちです。
実際、経済産業省・資源エネルギー庁によると、2012年時点で事業者数は2,341件だったのに対し、2021年は2,124件となっており、年々緩やかにではあるものの事業者数も下降の一途を辿っています。
また採石業を行うにあたっては、各地域の行政への登録申請・採石許可を取る必要があり、承認に時間がかかることから新規事業者も増えづらくなっている現状です。
なので、今後も業界を維持していくつもりならば、許可制度を見直しつつ、働き手となる後継者の確保が急務の課題となっています。
2.生産コストの上昇
採石するために必要な機材や燃料のコストの問題も無視できません。
中でも高騰が著しいものは、主に以下の3つ。
- 燃料コスト
- 重機コスト
- 火薬コスト
とくに燃料による問題は、近年のウクライナ情勢を始めとした近隣諸外国との情勢悪化で年々高騰し続けています。
採石・砂利採取業界で働く方ってどんな人?採石・砂利採取業関係の職種3選
では実際どういう仕事が採石・砂利採取業界ではあるのでしょうか。今回は、採石・砂利採取業関係の仕事を3つご紹介します。
1.採石業務管理者
採取に伴う災害の防止に関して、必要な知識と技能を備えた有資格者のこと。
具体的には、チームのメンバーが採石中に怪我をしないよう細心の注意を払ったり、土砂崩れのような自然災害が起こった際の現場への指示・対処を迅速に行うなど。
採取計画の立案〜緊急時の対応方針の策定まで幅広く対処します。
これにより、作業員たちが作業しやすい環境づくりをサポートします。
2.掘削作業主任者
掘削面の高さが2メートル以上になる地山で作業する際に配置される有資格者のこと。
具体的には、器具・工具の点検・作業の方向性の決定・現場指揮など。
採掘作業中に怪我や事故へ巻き込まれないよう現場のメンバーをサポートします。
受講資格を満たせば、誰でも受験できるので、もし採石業でキャリアアップを目指していきたいという方は、ぜひ取得してみてください。
3.石工
石材を加工したり、組み立てたりする職人のこと。
具体的には、墓石の刻印や設営・公共工事の分野では石垣の復旧や庭園造成まで。
石を使って彫刻品や工芸品を作成します。
実は、国内のお城の城壁や石橋の改修工事にも携わっている仕事です。
おわりに
今回は「採石・砂利採取業界に関する業界の全体像と仕事内容」について解説しました。
もし採石・砂利採取業界に関心を持った方は、ぜひ求人へ応募してみてください。