転職活動は、自分の叶えたいことを達成するために行うもの。
とはいえ、仕事のことを知らなければ、自分のやりたいこととそもそもマッチしているかどうかは分かりません。
そこで、事前準備に欠かせないものの一つに業界研究があります。
とはいえ、自分一人で調べていては時間がかかってしまうというもの。
そこで、今回は金融業界をテーマに「業界の全体像と仕事内容」について解説します。
金融業界ってどういう仕事があるのか、正直気になっているという方は、ぜひ参考にしてみてください。
金融業界の業界構造について
構造としては、以下の通り。
▼役割の概要
・資金を銀行に納めて利息を得る「資金余剰者」
・資金余剰者から納められたお金を個人や企業に貸し出す「銀行」
・貸し出されたお金を元手に生活や事業基盤を支える「資金利用者」
金融業界が抱える課題とは?
現状抱えている課題としては、大きく分けて3つ。
- 地政学的リスクへの対応
- サイバーセキュリティの強化
- フィンテックの台頭と競争の激化
1.地政学的リスクへの対応
特定地域が抱える政治的・軍事的・社会的な問題のこと。
とくに2022年2月に発生したウクライナ侵攻を皮切りに、各地で軍事的・政治的衝突が散見されるようになりました。
これに伴い、市場の構造が変化し、国境を越えた資本の流出が増加。かつてないほどの変動により先の読めない状態が続いています。
こうした現状から原材料の高騰や関税の引き上げ・輸出入の制限など。物資の流通や経済活動の発展に大きく影響を与えています。
2.サイバーセキュリティの強化
社会的な衝突は表面的なものだけに留まりません。
高度情報化社会を迎えている今、誰もがインターネットを通じて気軽に情報を得られるようになった反面、第三者による不正アクセスやサイバー攻撃のリスクが急増しました。
実際、総務省の「情報通信白書令和5年版 HTML版」によると、2022年に検知したサイバー攻撃関連の通信数は2015年と比較して約8.3倍にも増加。
これにより、3大メガバンクでは海外大手金融機関における先進事例とかを参考に定期的な検査・モニタリングを実施しています。
今後もサイバー攻撃の動向や他国の事例を参考に、高度な対策を進めていく予定です。
3.フィンテックの台頭と競争の激化
世界的に今フィンテック企業が急成長を遂げようとしています。
こうした状況から、国内でも新興国に追随するため、対策が施されているものの、「決済手段が乱立していること」「事業者側にかかるコストが莫大なこと」を理由に、フィンテック市場への対応が遅れているのが現状です。
金融業界で働く方ってどんな人?金融業関係の職種3選
では実際どういう仕事が金融業界ではあるのでしょうか。今回は、金融業関係の仕事を3つご紹介します。
1.アナリスト
証券会社・銀行といった金融機関に所属し、株価の評価や金融の将来予測を行う仕事のこと。
具体的には、企業の増資・新製品開発の動向・収益や経営状態から国内外の全般的な経済・政治情勢まで。
世界経済から国内の経済にどういう影響を及ぼすのか。幅広い情報とデータを用いて、今後の金融市場の行末を調査・分析し、国内市場の発展を促します。
2.リテール営業
個人向けの商品販売を行う営業の仕事のこと。
具体的には、店内に訪れたお客様に商品案内・販売をしたり、外回り営業として住宅ローン・マイカーローンといったローン商品・投資信託や保険といった投資・保険商品を取り扱います。
これにより、顧客に合わせてライフプランを設計したり、長期的な資金計画の相談にプロの立場からアドバイスをしてお客様の人生設計をお手伝いします。
3.ファンドマネージャー
投資家から集めた資金を元手に投資先や資産配分を行う仕事のこと。
具体的には、業界動向を調査・分析しているアナリストと連携して、自ら企業を訪問。
社長や役員といった決裁者から今後の経営方針についてヒアリングし、アナリスト側で分析した市場のデータと照らし合わせながら、今後の投資先や資産の配分を決定します。
また投資が決まったら、お客様へ直接今後の運用方針等もプレゼンし、その後の定期的な運用管理まで一貫して執り行います。
おわりに
今回は「金融業界に関する業界の全体像と仕事内容」について解説しました。
もし金融業界に関心を持った方は、ぜひ求人へ応募してみてください。