離職してから転職活動を始める場合、手元の資金状況次第では内定を獲得するまで、そこまで時間はかけられません。
とはいえ、転職活動を進めると書類作成やSPI・面接対策はもちろん、職場選びにも悩む始末…。
とくに異業種で転職しようものなら、内定獲得も容易ではありません。
そこで今回は、爆速で選考を進める「リファラル転職」についてご紹介します。
「内定をいち早く勝ち取りたい…」「年齢制限で門前払いを喰らって、転職活動が思うように進まない…」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
選考を大幅ショートカット?裏口入学制度「リファラル転職」とは…?
リファラル転職とは、大人社会における裏口入学制度の一種。
知人・友人・前職の上司・同僚を介した推薦により、知り合いがいる会社へ通常の採用フローをショートカットして入社できる制度のことです。
知り合い経由ということもあり、仕事に対する姿勢やスキルのレベル感など。履歴書や職務経歴書といった書面に表れない部分を理解してもらった上で入社できるので、採用後のミスマッチが少ないのが特徴です。
また紹介してくれる方の信用度によって「○○君の知り合いだから〜」という理由で、希望年収の融通が比較的利きやすいというのも良いところといえます。
異業種転職でなぜ流行る?リファラル転職の仕組みについて解説
リファラル転職の流れとリファラル転職が増えている理由についても解説します。
リファラル転職の流れ
リファラル転職の流れとしては、以下の通り。
選考の流れ自体は、通常の選考と同様の手順を踏む場合がほとんど。違いとしては大きく2つ。
・知り合いからの紹介であれば即面談となり、通常の採用に比べて面談回数が少なく済む場合がある。
・正規の求人として募集している内容ではなく、仕事内容・報酬条件などが未確定の場合も。
また、リファラル転職は内定を確約・年収アップを保証できるものではありません。
したがって、実際にリファラル転職を検討することになっても、転職活動は通常通り並行して行う必要があります。
リファラル転職が増えている理由
結論、年々労働人口が減少しており、ミスマッチが少ない即戦力人材の確保が急務となっているためです。
事実、2022年内閣府が公表した「高齢化の推移と今後の推計」についてのデータによると、65歳以上の人口割合が今後40年以上に渡って右肩上がりになるのに対し、65歳以上の高齢者を支える15〜64歳の労働人口が40年後にはおおよそ半分にまで減少すると予測されています。
とくに転職となると、新卒の時に行った就職活動とは異なり、持ち前の技術を使って企業の売上に貢献することになるため、上記の割合ですら下回るのは明らか。
さらに、2022年「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」が改定を発表・職業数を集計した結果によると、重複分を除いて現在は18,725の職業があり、特定領域の人材・専門家の獲得は困難を極めます。
そこで、転職サイトや転職エージェントを介さず、即戦力候補の知り合いを紹介して転職に繋げるリファラル転職が近年注目を浴びているというわけです。
脳死で選ぶと人生終了?意外すぎるリファラル転職の落とし穴
求職者にとっては、ライバルと競合せずに掴める転職チャンスである一方、知り合いからの紹介とはいえ、リファラル転職は良いことばかりでもありません。
理由として、紹介者にとって良いと紹介してもらった会社は、必ずしも自分にとって良い会社であるとは限らないためです。
通常選考と異なり、事前に職務内容が決まってないけど、業務を手伝ってくれる人材がとにかく欲しいという場合もあるので、入社してから「思っていたのと違かった…」というケースも少なくありません。
とくに進む業種によっては新しい分野で競合が少なく、最悪職場や仕事内容が合わなかった際、転職によるキャリアの再構築が難しくなってしまう場合もあります。
「せっかく知り合いに職場を紹介してもらえたのに断るのは失礼…」と思って、興味のない仕事を無理に選ぶことはしないよう注意しましょう。
おわりに
今回は「異業種転職をラクに進めるリファラル転職」について解説しました。
年齢制限でなかなか書類選考が通らなくて困っているという方は、ぜひ通常の選考と並行して、リファラル転職も検討してみてください。