企業で活動する以上、異なった思想を持つ人々によって引き起こされる問題は後を立ちません。
具体的には「セクハラ」「パワハラ」「勤務態度の悪さ」など。職場環境を乱す原因は様々です。
そこで企業は、とくに問題行動の多い社員に対しては「解雇」を促すことも…。
一方、就業者個人以外で起こりうる問題として、会社の業績不振によって発生する「整理解雇」というものがあります。
そこで今回は「突然、整理解雇で異業種転職することになってしまった場合の退職理由の伝え方」について解説します。
「周りに似たような経験をした方がいなく、どうすれば良いか分からない」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
突如実施される整理解雇は退職理由になる?
結論、整理解雇は正式な退職理由として使えます。
理由として、業績悪化による整理解雇での退職は、労働契約のルールにもあるからです。
事実、中小企業だけでなく、外資系や就業人数の多い大手企業でも頻繁に部署の解体は起こり得ます。
したがって、採用面接時にも、整理解雇を理由とした退職を事実として伝える分には問題ありません。
整理解雇で退職してしまった場合の退職理由の伝え方
整理解雇を先方へ伝えることを決めた時に、どういう点について気をつければ良いのか。注意すべきポイントについても解説します。
そもそも整理解雇の事情は話すべき?
結論、特別な理由がない限りは、正直に伝えましょう。
理由として、転職の選考は意欲度・定着度・将来への貢献度を測る目的で行なっているため、こじつけの理由での転職は逆に悪い印象を持たれてしまうからです。
例えば、経験社数がすでに3社以上の場合。すぐに会社を辞めてしまう人材として見られるリスクがあるので、かろうじて書類選考を通過できても、採用のための面談が企業の情報収集だけに終わってしまうことも少なくありません。
したがって整理解雇による退職の場合は、事前に事情は伝えるようにしましょう。
整理解雇を退職理由にする場合の伝え方
解雇は「会社の業績不振によって実施されたもの」という事実を中心に伝えるようにしましょう。
理由として、解雇には「就業者本人の問題による普通解雇」「会社の業績を理由とした整理解雇」「企業の秩序を大きく損ねた懲戒解雇」の3種類があるからです。
例えば「解雇」になったという事実だけを伝えた場合。求職者本人の人格的問題という可能性も疑われかねません。
他にも「○○の問題が社内で起こって○○のせいで〜なった」という言い方や特定の人物を貶める発言の場合、社内のメンバーとして整理解雇を防ぐ責任能力の欠如を疑われる恐れがあります。
したがって整理解雇を退職理由で伝える場合は、個人の感情や言い方には注意して「会社の業績不振によって実施されたものという事実」だけを伝えるよう心がけましょう。
整理解雇を退職理由とする場合の注意点
整理解雇はあくまで起こったきっかけに過ぎないので、退職理由にしても転職理由と混同しないようにする必要があります。
したがって、整理解雇を就業先の面接時に伝える場合は、退職理由と転職理由は分けて説明するようにしましょう。
おわりに
今回は「整理解雇を退職理由に使っても良いのか」について解説しました。
すでに起こってしまった事実については変えられないので、面接に臨む際は引きずり過ぎず、次の就業先で活躍を期待してもらえる前を向いた発言をするよう心がけましょう。