異業種転職をするなら、可能な限り自らの希望は通したいもの。
中でも給与は生活の質にも直結するので、最重要指標に置いて転職活動を進めている方も多いはず。
ただそこでやってしまいがちなのが、相手に配慮しない強気な年収交渉です。
今回は、強気な年収交渉では失敗する理由について解説します。
もし反面教師にして、年収交渉を成功させたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
異業種転職でやりがちな強気な年収交渉とは?
積極的に希望の条件を伝えて、金額に見合わない内容なら内定は受理しませんといった相手にお願いを強いる交渉の仕方をいいます。
攻めの交渉とも言われ、自らに主導権があるかのように振る舞うことで、自分の希望を通しやすくします。
異業種転職の年収交渉を強気でやると失敗する理由
協調性に欠ける人材だと判断されてしまうからです。
企業としてはサービスや事業を成長させていくためにも、売上を上げ続けていかなければなりません。
その中で、個人の欲望を優先し統率が取れなくなると、組織としての思想や価値観が破壊され、個人間の対立や批判から組織が瓦解し売上が維持できなくなってしまいます。
例えば、遅刻する人を怒らずに放置してしまっている職場の場合。
「この会社では、仕事をするときに時間を気にしなくても大丈夫なんだ」というのが他の従業員の感覚に一度でも根付いてしまうと、ルールを守らなくても良いならと時間に対して無頓着になってしまう方が増えて、売上の大幅な下落に繋がりかねません。
このように、組織を崩壊させるリスクを孕んだ協調性がない人材だと、被る損失が大きくなってしまうので、初期の交渉で高い年収の希望を通せなくなってしまうというわけです。
異業種転職の強気な年収交渉の失敗例
実際に強気な年収交渉で失敗するケースについても2つほど紹介します。
1.現職で見込まれている将来的な給与アップ分を乗せた金額で交渉している
現職ですでにもらっている給与より、将来的な付加価値をつけて行う交渉です。
具体的には「今の年収では◯◯万円だが、半年後に昇格が確約されており、◯◯万円まで伸びる予定だから、それを見越した上で◯◯万円欲しい」といったもの。
確かに評価されるだけのポテンシャルがあるということは証明できるものの、モノを買い取るときに買い手が欲しいのは結局「保証」です。給料でいえば「すでに払っているという実績」ですね。
なので、予定だと保証にはなり得ず、交渉材料としては不十分とみなされ、交渉が破断してしまうというわけです。
2.事前の希望年収より面接で高めに希望額を伝えてしまった
過剰な期待と自信から希望額を多く伝えてしまう交渉です。
具体的には、転職エージェントや転職先へ事前に条件を伝えていたものの「ここまで良い評価やコメントをもらえるならきっと私の力に期待してくれているのかもしれない。であればもっと高く売りつけてしまおう」というもの。
ただこれだと一度取り付けた約束を蔑ろにする人材だと見做されてしまい、大きなプロジェクトに入っても、信頼を損ねる行動に出てしまうのではないかと危惧され、交渉が破断してしまいます。
なので、事前に希望年収を伝える場面があるならば、面接時に伝える年収と齟齬がないようにしましょう。
おわりに
今回は「異業種転職の年収交渉を強気でやると失敗する理由」について解説しました。
仕事として取り組む以上、どうしても希望は通したいもの。ただ一気に全部を叶えようとすると、内定自体が取れなくなってしまうので、年収交渉に臨む際は、強引すぎない交渉を心がけてみてください。